こんばんは。TOMYです。
いい材料ってなんだと思う?
今日はこんな話を。そして、その前に前回ブログ
の問題の答えを。
正解は、、、染料仕上げです。
ブラックもスポットで制作しているコードバンも、変化や透明感を大事にタンニンなめし、染料仕上げのレザーを使用しています。※2019年10月時点リリースのNUELシリーズ
そして、実は。
もっと言いますと、このナチュラルは染料でも、顔料でもありません。(いじわるクイズみたい)
前回の記事に書いてある2つの仕上げをする前の、下地。まさにまっさらなレザー。
ナチュラル色に着色したレザーではない、本当にありのままのナチュラルレザーです。
第3の種類を登場させてしまい、ややこしいかもしれませんが。笑
まっさらなキャンバスそのもの。できる限りの影響、変化を描けるようなレザーです。
色々と考え、この素材をレギュラーのナチュラルにしました。
存分に育て、楽しんでいただきたいものです。
さて、本題。
10年前くらいに、レザーやジュエリーの業界では名の知れた巨匠のような存在の方とお話をした際に
色々な材料の話で盛り上がり、そのワードは問われました。
「いい材料ってなんだと思う?」
親子ほど歳の離れた巨匠からの突然の大喜利に、今まで触れてきた
・色んな国の、色んななめしの思い当たるレザーを瞬時に思い浮かべていました。
考えているうちに巨匠はさらりと言いました。
「僕は、本来あった姿に近いものがいい材料だと思う。」
、、、。
なんて的を捉えた。
なんて奥行きのある
なんてシンプルな答えなんだろう。と心をうたれたものでした。シブい。
10年くらいたった今も、この出会いとなにげないキャッチボールは無意識のうちに僕のモノ作りや、材料選びの中に残っているなと思います。
加工とはまた違った、そのものの良さ、パワー。
ちなみにこのやりとりを料理の世界にいる人と話した時にも通ずる部分が多かったのも改めて説得力がありましたね。
10年間の暫定1位。
巨匠。お元気ですか?
おしまい。